法界山 誓欣院

浄土宗の葬儀

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浄土宗のお葬式の特徴

仏教式のお葬式というと、お寺や葬儀会館などで住職が読経し、

参列者が焼香するといった式をイメージされるかもしれません。

 

ですが、同じ仏教でも、宗派によって特徴や違いがあります。

ここでは、静岡県や神奈川県でも参列する機会も多い、

浄土宗のお葬式についてみていきましょう。

 

 

■浄土宗とは

 

 

浄土宗は、承安5年(1175年)に法然上人によって開祖された仏教のひとつで、

総本山は京都にある知恩院です。

 

念仏に専念することで極楽に行けるという、

専修念仏の教えを広めました。

 

仏教の道理を理解していない方でも、

当時多かった学問を身につける機会のない方や、

 

読み書きができない方でも、

「南無阿弥陀仏」という簡単な念仏を唱えることで、

 

極楽浄土に行けるという教えです。

 

 

そのため、浄土宗のお葬式でも

「南無阿弥陀仏」の念仏に触れる機会が多くなります。

 

 

■浄土宗のお葬式の特徴

 

 

祭壇の中央には「南無阿弥陀仏」と書かれた掛け軸か、

阿弥陀如来の掛け軸が掲げられるのが一般的です。

 

遺影や焼香台、ろうそく、

供花などは一般的なお葬式と同様に並べられます。

 

お葬式がはじまると僧侶が入堂し、

読経などの儀式が執りおこなわれます。

 

もっとも特徴的なのが、亡くなられた方が迷いなく極楽浄土へ行けよう、

ご遺族をはじめ、お葬式に参列した方も一緒に

「南無阿弥陀仏」の念仏を10回唱えることです。

 

「南無阿弥陀仏」のフレーズは初めての方でも簡単に唱えられますし、

住職または司会をおこなう方から、「南無阿弥陀仏と10回ご唱和ください。」

といったアナウンスが入りますので、心配はいりません。

 

この儀式を、称名念仏と呼んでいます。

 

十念を唱える間、木魚や鉦といった鳴り物を僧侶が鳴らすこともあります。

 

また、浄土宗でもうひとつ特徴的な儀式が、

下炬引導(あこいんどう)または引導下炬(いんどうあこ)と呼ばれる儀式です。

 

これは松明(たいまつ)で火を点けて火葬をするという儀式のことですが、

今の時代に直接、棺に火をつけることはできないため、

僧侶が火をつけるような仕草をする儀式がおこなわれます。

 

まず、僧侶が2本の松明を取り上げ、

うち1本を捨てる仕草をしますが驚かないようにしましょう。

 

これには、この世への煩悩を捨てるという意味が込められています。

もう1本の松明で円を描きながら、

下炬の偈(あこのげ)と呼ばれる経文を読みあげます。

 

最後に故人が迷わず極楽へ行けるようにと、

もう1本の松明を捨てると、下炬引導の儀式は終了です。

 

なお、松明に火をつけることは、

いつもおこなわれているお寺ならまだしも、

葬儀会館などでは安全管理上好ましくないこともあります。

 

そのため、環境や僧侶の配慮により、松明ではなく、

お花を手に持って下炬引導の儀式がおこなわれることも少なくありません。

花と松明を上手く使いわけるなど、僧侶によっても異なります。

 

 

■まとめ

 

 

浄土宗は、法然上人が開いた宗派で、

念仏を唱えることで極楽浄土に行けるという教えがあります。

 

そのため、静岡県や神奈川県で開催される浄土宗のお葬式でも、

すべての参列者で南無阿弥陀仏を10回唱えるという

儀式がおこなわれるのが一般的です。

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