枕経にどんな意味が
目次
枕経(まくらぎょう)とは、
枕経(まくらぎょう)とは何か?この世を去る人のための読経
人が亡くなられる際に枕元で詠むお経のことです。
通夜式の前に詠まれ、るものであり
お葬式で詠まれるものではありません。
この枕経、いったい何のためにするのか、
どんな意味があるのか、不思議に思われる方も少なくないでしょう。
今回は、現代では少し形を変えた枕経についてお話しします。
■枕経とはどんなお経なのか
枕経は、人がこの世から旅立とうとしているまさにそのとき、
その方が安心して旅立てるためにお坊さんが詠むものです。
お葬式で詠まれるものではないばかりか、
通夜式よりも前に詠まれる必要があります。
この世とあの世の橋渡しになるような読経といえるでしょう。
ただし現在は、多くの方が病院で亡くなられます。
そのため、臨終時に読経することは少なくなりました。
それでもご遺体がご自宅に戻られたとき、
安置所へ安置されたとき、なるべく早くお坊さんがかけつけ、
亡くなった方のために枕経を詠むのが一般的です。
■枕経を詠む理由とは
お坊さんは臨終に立ち会って読経し、
人はそれを聞きながら旅立つのが本来の形です。
ご自宅で臨終を迎えるのであれば、
そのときにお坊さんを呼びます。
ご家族が菩提寺へ連絡し、
お坊さんが速やかにかけつけます。
ただし、もちろん現代はさまざまなご事情がありますし、
枕経に決まりがあるわけではありません。
[お一人おひとりの状況に合わせて、
お坊さんと相談して決められるのが一番です。
■枕経と「戒名」の関係
前述したとおり、枕経は仏門に入れるための行為です。
つまり関連するのが、そのことを示すための「戒名(かいみょう)」です。
多くの場合、枕経のときにお坊さんと戒名の相談をしますが、
これは通夜式の前に戒名を授かるためです。
ただし、これも時代とともに変化してきているため、最近では、
枕経も戒名も省略される方も増えました。
当院のある静岡県や、お隣の神奈川県でも、
こうした傾向が若干ですが見受けられます。
理解されたうえで省略されるなら、そういった選択もあるでしょう。
それでも枕経の意味や戒名との関係は、
知っておくことをオススメします。
また、宗派によっては枕経をしない場合もあります。
宗派それぞれ考え方や作法も異なりますので、
菩提寺がない場合は、葬儀社に確認してください。
■喪主と近親者のみが一般的
枕経に関しては、本来、参列に決まりはありません。
誰がその場にいてもよいですし、
臨終にかけつけた方がそのまま参加されることにも問題はありません。
ですが、ご自宅で臨終を迎えられることが少なくなった現代、
亡くなられてから通夜式までの短い間に、
ご親族以外の方がその場にいらっしゃることはあまりないでしょう。
一昔前はご近所の方々も集まって、
ともに枕経に参列されることも珍しくはありませんでした。
参列される場合には、平服であることがマナーです。
すでにお亡くなりになり、安置所にご遺体が運ばれていたとしても、
本来臨終のときにおこなわれるべき枕経に、喪服は相応しくありません。
ただし地味な服装を心がけ、アクセサリー類はつけないのがマナーです。
■まとめ
枕経は、今まさにこの世から旅立とうとしている人を、
仏弟子にするためにおこなうものです。
そのため本来は、臨終時にお坊さんがかけつけて読経するものですが、
病院で亡くなる方が多い現代では、
亡くなられた後すぐにおこなわれることが多くなりました。
仏門に入った証しとして戒名が授けられますが、
こちらもお坊さんと相談されることをオススメします。
当院は静岡県や神奈川県の枕経を執りおこなっておりますので、
わからないことがあれば誓欣院にご相談ください。
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