お葬式を行う意味
目次
仏教のお葬式の始まり
仏教のお葬式の始まりというのは知ってますか?
【え!葬式って仏教から始まったのでは?】という方もいらっしゃいますが、
それは違います。
お釈迦様が産まれる前から既にお葬式は存在していました。
ヒンズー教、モルモン教、イスラム教などにもです
。仏教は2600年しか歴史がないんです。
一番最初の葬式はわからないですが、仏教より歴史がある、
イスラム教やヒンズー教にも既にお葬式はありました。
仏教の開祖のお釈迦様の教えでは、出家者が葬儀に関わる事を禁じておりました。
そんな暇があるなら修行しろって事なんでしょうけど(笑)
お釈迦様の葬儀は弟子が行ったわけではなく、
一般の方【在家信者】が執り行い、弟子達はこれに参列する形態でした。
しかしお葬式を全くしなかったわけではないです。
修行中の出家者が亡くなった場合は、
お釈迦様の弟子が教団の中で葬式を行いました。これが仏教式葬儀の原形です。
では、日本ではどうかですが、奈良時代から火葬式が広まり、
その後に葬送は仏教化していき今のような葬儀になったのは、鎌倉時代になってからです。
お葬式をする意味
葬儀は、「死者を葬る儀式」といった意味を持ちます。
故人の弔いは、一般的にお通夜から始まり、葬儀、告別式と儀式が分かれており、
お通夜以外の儀式をまとめた言葉が「葬式」だといわれています。
故人を見送る儀式は、看取りから始まり、
納棺、お通夜、葬儀、告別式、火葬、納骨、四十九日と続き、
この一連の流れをまとめて【葬送儀礼】といいます。
お通夜は、故人とのお別れ、未練を断ち切る儀式です。
そもそも「なぜ人が亡くなったらお葬式をするのか」
について疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
地域によっては、儀式も違います。東京と神奈川県、静岡県でも
それぞれ同じ仏教や宗派でも違います。
儀式的に故人のお見送りをすることはもちろん、
お葬式には故人の死を知らせ、
命の大切さを知るなど、残された人にとっても重要な意味があります。
お葬式は、故人の魂を死後の世界へ送り出すための儀式です。
遺族や親族、故人と生前関わりの合った方々が集まり、
故人が死後の世界でも穏やかに暮らせるよう成仏を願います。
規模や宗教などによってお葬式の形式は異なりますが、
どのような形であっても、故人のあの世での幸福を願い、祈りを捧げる、
また残された人たちが故人へ別れを告げるためにも、
お葬式は必要なものでございます。
日常生活のなかで、死と隣り合わせに生きている、
死を身近に感じて過ごしているという人は多くはありません。
お葬式をすることには、故人の死を受け入れるだけでなく、
「人の死」について考え、命の大切さを知るという意味もあります。
遺族は死をより身近に感じますし、親族をはじめお葬式に参列する方々も、
故人の死を悲しむ多くの方の姿を見て、
「生」は当たり前ではないということを改めて実感できるのではないでしょうか。
お葬式は故人のための儀式であると同時に、残された人間が死と向き合う
、生きることへの感謝や喜びに気づく機会でもあるともいえます。
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